今週も人気温泉地からの最新ビジネス情報をお届けします。
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観光経済新聞による温泉ランキング「にっぽんの温泉100選2021」で選ばれた人気温泉から、人気温泉地が仕掛けるさまざまなビジネス(アイデア)のニュースを取り上げています。
地域活性、地方創生につながっていくことを期待しています。
こちらの記事で人気温泉ランキング一覧をエリア別に掲載しています。
- 石川|和倉(にっぽんの温泉100選2021:10位)
- 熊本|黒川(同12位)・山鹿・平山(同64位)・阿蘇温泉郷(同84位)
- 山形|銀山(同13位)・蔵王(同30位)・あつみ(同65位)・かみのやま(同77位)・湯野浜(同89位)
- 鳥取|三朝(同41位)
- 福島|東山(同73位)
- 和歌山|南紀勝浦(同99位)
石川|和倉(にっぽんの温泉100選2021:10位)
七尾湾でSUPによる集客をテストする体験会実施
DMOによる集客実験の中日新聞記事です。
SUP(サップ)はやってみると「とても楽しい」という声をとても聞いてきました。
大きなサイズのボードはとても安定していて乗りやすく、すぐに慣れることができます。
なかなか踏み込めない理由として、
・大きいボードを保管・運搬するのが面倒
・波が高いと海に出れない
などが挙げられます。
七尾湾は穏やかな時も多そうですし、終わった後にシャワーで汗を流すだけでなく温泉に入れるという良さも活かせそうです。
温泉まで近いですしね。
私が和倉温泉を訪れた時は空き店舗と見受けられるような場所もありましたし、SUPのレンタルやボードの保管場所提供もいいかもしれません。
継続的な集客につながりそうです。
新聞記事では、タイトルはさておき「サップ」だけではなく「サップ(SUP)」やスタンドアップパドルボードという言葉を入れたほうがよさそうですけどね笑
三大都市圏向けの総合観光パンフレット製作
続いて中日新聞の記事です。
能登からはパンフレットでPRも行っているんですね。
どんな内容なのか内容を見てみたかったのですが、DMOの公式サイトにも掲載がありませんでした。
現在、どれくらい観光パンフレットはつくられているんでしょうね。
今もJRの駅では観光パンフレットが置いてあるので、まだパンフレット需要があるのかとは思います。
新型コロナはパンフレットの必要性に影響があるのかないのかも、ぜひ知りたくなりました。
今回のこのパンフレットは観光案内所に配布されているようです。
熊本|黒川(同12位)・山鹿・平山(同64位)・阿蘇温泉郷(同84位)
熊本県✕リクルートでタッグ
地域活性・観光において、熊本県がリクルートと組んで強化していくという熊本放送の記事です。
今回の狙いがリクルート社のリリースページに記載されています。
・地域全体:くまモンをフックに地域経済の活性化。
・旅行者:熊本ならでは、熊本らしさを存分に享受できる体験価値の向上。
・地域内事業者:売上/利益率の向上および、旅行者動向等のデータ利活用による事業戦略/戦術の最適化。
ー出典:リクルートプレスリリース
観光はさておき、地域活性、そして地域内事業者(企業・団体?)がいかにこの提携を有効活用していくのか楽しみです。
ところでなんでくまモンなんでしょうね。
すでに高い認知度があるので再び(?)活用していくということになったのでしょうか?
熊本の魅力はまだまだ広げる余地があり集客の余地もたっぷりあると思います。
地震や災害に影響はあるかとは思いますが、阿蘇などはもっと魅力が広がってもおかしくありません。
温泉視点であれば、湯の谷温泉(阿蘇温泉郷)の復活、人吉温泉(温泉100選2020では68位、その前もランクイン)、杖立温泉(温泉100選2015では91位、以降ランクインなし)の魅力アップ、情報発信強化など、できることがたくさんありそうです。
初年度は人吉・球磨エリアが対象になるようです。
詳しい情報はプレスリリース内でご覧いただけます。
山形|銀山(同13位)・蔵王(同30位)・あつみ(同65位)・かみのやま(同77位)・湯野浜(同89位)
山形県が美容系Youtuberとタイアップ
山形県として初となるYoutuberとのコラボが朝日新聞デジタルの記事になっていました。
県観光復活戦略課によると、このチャンネルの視聴者の多くは20~40代の女性で、県がPRしたいターゲット層と一致したという。
インスタグラムなどのSNSを多用する女性を起点に、さらに拡散してもらうのが狙いだ。
-出典:朝日新聞デジタル記事
ターゲットへのアプローチが素晴らしいですね。
旅系Youtuberもいいですが、ターゲットに合わせて旅にむりやり寄せず、山形の強いコンテンツ群とつなげればよいんだと思います。
食であり、スイーツで押していくべきです。
温泉”も”あるというくらいで。
もちろん今後の動画で訪れる場所としてはまた温泉が出てくると思いますし、否定するものではありません。
”美”につなげるのであれば、逆にありでしょう。
実際の動画がこちらです。
今回の動画では訪れた温泉地は銀山と蔵王ですが、蔵王の温泉(街)シーンはありません。
実は彼女はこの動画撮影の時に初めて山形を訪れたそうです。
彼女を観光大使にすることには反対意見もあったかもしれませんが、県にあっぱれです。
鳥取|三朝(同41位)
子供向けの「浴育」授業開催
県内の子供たちに向けて温泉を学んでもらうイベントが開催されたというTSKさんいん中央テレビ記事です。
他にもこういった子供向けの社会科見学的なイベントは行われているんだと思います。
そのことを発信する、広げることが重要ですね。
今回のイベントでは旅館スタッフのこんなコメントがありました。
三朝館営業部・坂口文康さん:
「子どもが県外に行っても、自分の故郷に誇りを持ってもらえるような温泉地であり続けられるよう、働くものとしてがんばっていきたい」
ー出典:dmenuニュース
素晴らしいです。
世界屈指の放射能泉の魅力をもっとアピールして、県外に行きたくなくなるようにもなっていくといいですね。
福島|東山(同73位)
新選組の子孫によるトークイベント開催
このBlogで毎週お届けしている「温泉地 Biz+」「温泉地 Trip+」で、東山温泉が今回初めて登場しました。
なお、このBlogでは災害による被害関連、新型コロナによるイベント中止といったニュースは取り上げていません。
今回は「新選組展2022」展示会の開催に合わせたトークイベントの福島民友新聞の記事ががニュースアプリで掲載されていたので取り上げてみました。
東山温泉は土方歳三が傷を癒やした場所として登場します。
新選組の濃い人気をもっと活かしてイベントや企画を実施し、リリースを出してどんどんアピールしていくべきですね。
前述の山形県✕Youtuber企画ではありませんが、ちょうどこの「新選組展2022」の展示会を目指して移動してきたYoutuberの動画があがっていました。
DIYでカスタムしたトヨタ・ハイエースで車中泊をしながら日本一周をしているカップルです。
彼女は新選組好きなので、ちょうど「新選組展2022」を見に会津を訪れていました。
残念ながら温泉には入らず、そのまま九州へ戻っていってしまいましたが、こういう新選組好きYoutuberとの連動も、温泉ファン以外にアプローチできそうです。
コミックは終了しましたが、実写映画化が決まっている『ゴールデンカムイ』も新選組がとても重要な位置づけです。
このタイミングでぜひ何か仕掛けるべきですね。
『金カム』では、会津を去った後の土方歳三設定ではありますが。
和歌山|南紀勝浦(同99位)
10月から観光特急運行
京都-新宮間(紀南コース)を走る観光特急の2022年10月からの運行予定が発表されたという紀伊民報AGARAの記事です。
温泉100選2021にランクインしている南紀勝浦の最寄り駅である紀伊勝浦駅では、おもてなし企画を受けられます。
こういうイベントをきっかけにして、次に改めて違うコンテンツを楽しみたくなるという流れができると素晴らしいと思います。
実際に今回の観光特急では南紀勝浦温泉に入る時間はありません(すさみ温泉は選べます)。
ただし、この列車の乗客は様々な特典や割引が受けられる観光パスポートをもらうことができます。
南紀勝浦温泉の入浴関連特典
・ホテル浦島
【日帰り入浴】1,500円⇒1,200円
・かつうら御苑
【日帰り入浴】大人 1,100円⇒700円 小人 550円 ⇒ 350円
ー出典:JR西日本「WEST EXPRESS 銀河」公式サイト
白浜温泉(温泉100選2021:33位)の最寄り駅である白浜駅も通るのですがイベント企画はないようです。
前述のおもてなし企画の内容を説明するザ・パワーポイント的な資料がこちらでご覧いただけます。
JRがウェブに掲載するような作りではないような…
今や社内資料ですらもうちょっと作り込まれていませんか?笑
外出中、運動後、入浴後の水分補給をしっかりと行いましょう。
最後までおつきあいいただき、誠にありがとうございます。